システムとモデリング

modelica, Julia, Design Structure Matrix, SysML, 他モデリング全般について。

ModelioでSysMLパッケージ図を書く

今回は前記事との比較のためModelioでSysMLのパッケージ図を書いてみます。

otepipi.hatenablog.com

Modelioとは

Modelioはオープンソースモデリングソフトウェアで、UMLやBPMN、SysMLに対応しています。

www.modelio.org

過去に一度試してみたことがあったのですがその際は重い動作が気になって断念してしまいました。

otepipi.hatenablog.com

今回は再チャレンジとなります。

 

例題

例題は前回同様下記パッケージ図です。

f:id:Otepipi:20180514195854p:plain

実践

f:id:Otepipi:20180515194708p:plain

Modelioをインストールすると上の画面が立ち上がります。

f:id:Otepipi:20180515194754p:plain

Creat a projectでプロジェクトを作成します。名前は任意に決定できます。

 

f:id:Otepipi:20180515194851p:plain

上が作業画面になります。前回の記事で紹介したEnterprise Architectは最近のMicrosoft officeのようなリボンを使用したインターフェースでしたが、Modelioは昔風のインターフェースです。

f:id:Otepipi:20180515194953p:plain

SysMLのモデリングをするにはSysMLモジュールをデプロイする必要があります。ConfigurationメニューのWork ModelsからModuleタブを開き、[Add]をクリックしてモジュールの選択画面を開き、「SysMLArchitect」を選択し[Deploy in the project]をクリックします。

f:id:Otepipi:20180515195108p:plain

Deployに成功した場合、上のようにModuleタブにSysML Architectが追加されます。

f:id:Otepipi:20180515205550p:plain

 作業画面に戻ります。

f:id:Otepipi:20180515210044p:plain

ここから例題の通りパッケージダイアグラムを作成していきます。まず第一階層のパッケージを作成していきます。操作感はEnterprise Architectとほぼ同じでしたが、動きはModelioのほうがモッサリしていました。

f:id:Otepipi:20180515210714p:plain

次に[Behavior]パッケージの中に含まれる[Manufacturing Use Cases], [Launch Use Cases], [Operations Use Cases]の3つのパッケージを作成します。ウィンドウ左側のツリーから[Behavior]を選択し、右クリックして新たにパッケージダイアグラムを作成し、3つのパッケージを作りました。

f:id:Otepipi:20180515210628p:plain

ただ、一番上の階層に戻ったところ[Behavior]パッケージの中に3つのパッケージが含まれていることが図に反映されていませんでした。Enterprise Architectでは反映されていました。

f:id:Otepipi:20180515211109p:plain

次に[Domain]パッケージが[Actors]と[Structure]を含んでいることをラインで示します。これは問題なくできました。ただし、「Domain::Actors]といった表現方法のやり方はわからなかったので、[Domain]と[Actors]の関係もラインで示すことにしました。

f:id:Otepipi:20180515211539p:plain

 結局第一階層のパッケージ図ではわかりませんが、[Structure]パッケージの中に6つのパッケージを作成し、作図は終了しました。

Enterprise Architectと比べて……

・動きがかなりモッサリしてストレスが貯まります。

・一部のSysMLダイアグラムに対応していません。(これは致命的

・機能がかなり少ない(エクスポート拡張子や図の表現方法など)

 

まぁフリーだから仕方がないとは思います。選択肢の一つであることは確かだと思います。