システムとモデリング

modelica, Julia, Design Structure Matrix, SysML, 他モデリング全般について。

Open Modelicaで流量のPIDコントロール その3

今日もOpen Modelicaで流量のPIDコントロールをしていきます。
前回の記事はこちら↓

otepipi.hatenablog.com

前回ではバルブが線形動作だったためにPIDが一瞬で調整を完了してしまいました。

f:id:Otepipi:20180730211410p:plain
f:id:Otepipi:20180730211559p:plain

これでは面白くないので、このモデルに遅れ時間を設定してやります。

遅れ時間の設定

Blocks -> Nonlinear -> FixedDelayで固定時間遅れを設定します。

f:id:Otepipi:20180801104001p:plain

これをPIDのアウトプットとバルブのインプットの間に設置してやることで、PIDからの命令を遅らせてモデル全体に非線形性を与えてやります。

f:id:Otepipi:20180801104225p:plain

また固定遅れ時間は1秒とします。

f:id:Otepipi:20180801104334p:plain

PIDの設定

PIDの設定を下のように変更してみます。遅れ時間に意味を持たせるため、PIDのアウトプット初期値が0になるように設定しました。

f:id:Otepipi:20180801104457p:plain

シミュレーション結果

シミュレーションの結果、遅れ時間の設定により下図のようにPIDがうまく調整できず不安定な挙動になりました。

f:id:Otepipi:20180801104651p:plain

短いですが今回もここまでにしたいと思います。