オテピピ環礁

海から来た

作業に取り掛かる前にWBSを作成する。

『もし木を切り倒すのに6時間与えられたら、私は最初の4時間を斧を研ぐのに費やすだろう』というリンカーン大統領の言葉がありますが、僕達の普段の仕事も同様です。作業に取り掛かる前に準備を入念に行うことで、質の高い結果が得られるだけでなくトータルの時間を短縮することができたりします。『急がば回れ』そのとおりですね。

 

 では準備とは具体的に何をすればいいのか、という話ですが、僕はWBSを作成することだと思います。

e-words.jp

 

 WBSはプロジェクトの作業を"漏れなくダブり無く"網羅するためのフレームワークです。ただ、毎日の仕事でMECEWBSをいちいち作っている時間はありません。普段の一人で完結するような作業を実施する際には完璧なWBSではなく、手軽に作れるWBSが重宝されます。僕は下記のようなピラミッド構造の簡易なWBSを使っています。

 

①作業の目的を紙の一番上に書く。

②その目的を達成するために必要な要素を、その目的の下に枝分かれさせ書く

③さらにその要素を得るために必要な要素……とどんどん下に要素を書き連ねていく。

④要素が、”わざわざ書かなくてもわかる当たり前なもの”なレベルにまで分解されたら、WBSは完成。

 

 作成ツールは、ただのA4用紙で実施しています。

次回は、この簡易なWBSについてもう少し解説したいと思います。

プロジェクトマネジメントおすすめ書籍の紹介

 

僕がプロジェクトマネジメントの独学をはじめてからまだ2年少々しか経っていませんが、これまで読んだ中で良かった書籍を紹介します。

 

 

アート・オブ・プロジェクトマネジメント ―マイクロソフトで培われた実践手法 (THEORY/IN/PRACTICE)

アート・オブ・プロジェクトマネジメント ―マイクロソフトで培われた実践手法 (THEORY/IN/PRACTICE)

 

 今まで読んできたプロジェクトマネジメント本の中で一番オススメなのがこの本です。プロジェクトの計画、実行、終了まで幅広い内容をカバーしています。リスク管理に関しての記述がやや足りないかな?と思う程度で、プロジェクトマネジメントの内容をほぼ網羅しています。

 この本の素晴らしい点は、具体例に溢れているところです。筆者のマイクロソフトでの豊富な経験から、実際の現場でのマネジメントについて非常に詳しく書かれています。社内政治にまで言及されているプロジェクトマネジメント本は珍しいのではないでしょうか?筆者はIT企業出身ですが、書かれている内容はIT業界だけでなくすべての業界で役立つような知識ばかりです。メーカー出身の僕にとっても非常に参考になりました。

 チェックリストが豊富にあり、また各章の末尾にはサマリーが完備されているなど、復習も容易。プロジェクトの最中には常に手元に置いておきたい一冊です。

 

 

 

 

熊とワルツを - リスクを愉しむプロジェクト管理

熊とワルツを - リスクを愉しむプロジェクト管理

 

 

 「ピープルウエア」「デッドライン」で有名なデマルコ先生の著作です。タイトルが素敵。この本は、「アート・オブ・プロジェクトマネジメント」では不足がちなリスク管理について楽しくわかりやすく説明しています。「ピープルウエア」はIT業界にフォーカスされた内容でしたが、この「熊とワルツを」は「アート・オブ・プロジェクトマネジメント」のように、すべての業界で参考になります。

 『トラブルが起こったらどうしよう……』と悩んで無駄な時間を浪費する前に、この本を読んでリクス管理を学びましょう。『トラブルが起こっても別にいいさ』と思えるようになるかも?

 後半、シミュレーションソフトの宣伝に紙面を割いている点は残念でした。

 

 

 

 日本人が書いた本で、プロジェクトマネジメントの基礎の基礎が網羅されています。対話形式でわかりやすく説明されているため、初学者には非常におすすめです。

 この本の珍しい点は、プロジェクト運営に必須の『交渉』技術について言及されているところです。普通は「ハーバード流交渉術」などの交渉本を別途読まないといけないのですが、この本では交渉に関してもわかりやすく説明してあって助かります。

 

 

 以上、書籍紹介でした。おすすめの本を見つけたら随時紹介していきたいと思います。

 

仕事で「計算」するには?

 最近、仕事で「計算」する機会が減っていると感じている。僕はメーカーで仕事をしているので、ここでいう「計算」とは設計計算である。

 

 なぜかというと、計算しなくても仕事がある程度回せてしまうためである。機器選定・設計は、計算するよりも過去の類似案件での前例を流用したほうがよっぽど簡単で、かつ失敗するリスクも低い。このような機器選定・設計のための計算は、「前例通り」の選定・設計手法と比較してコストパフォーマンスが悪すぎるため、わざわざ計算しようという意欲が働かない。

 

 ノウハウが何もない新しいモノを作る場合ならば計算が必要になる場面も多いだろうが、現実的にそういった機会は、少ない。

 

 しかし一方で地道に計算を続けて、計算モデルと現実とのギャップに対して計算モデルを修正し続けた場合、それは設計にたいして非常に強力なツールとなる。だが、そこに達するまで計算を続ける努力が続かないのが現実である。

 

 計算するインセンティブが働かない中でいかに計算する努力を続けるか。コストパフォーマンスに流されるのではなく、ある程度の自制心を保っていく必要があるのだろうか。

 

 

courseraでプロジェクトマネジメントを独習する

 

 スコープ・スケジュール・予算を管理するプロジェクトマネジメントの技法はあらゆる仕事に役立つ(ハズ)。ただ、僕のような普通のメーカーに勤めている若手社員には、プロジェクトマネジメントについて学ぶ機会はあまりない。

 だが諦めない!最近は大学の授業を自宅で無料で受講できるようなサービスが充実しはじめている。今回紹介するcourseraもそういったサービスの1つだ。

 

www.coursera.org

 

 courseraの機械学習コースはわかりやすく、また日本語字幕もあるそうだが、はたしてプロジェクトマネジメントは……??

 

Initiating and Planning Projects

https://www.coursera.org/learn/project-planning/home/welcome

 

 

カリフォルニア大学アーバイン校・マーガレット先生の授業。動画は字幕ありだが、日本語の字幕はなし。各セクション毎に動画のレクチャーが多少あるが、基本的には教材(テキスト)を読むのが主。もちろんテキストは英語。テキストの内容は、まさに教科書的といった内容でちょっぴり退屈。動画内容も良くも悪くも教科書的で、実際的なノウハウは無かった。やはり大学の授業だけあってそういうものは守備範囲外なんだろうか……?

 

 講座の範囲は計画フェーズが主。

 

Fundamentals of Project Planning and Management

https://www.coursera.org/learn/uva-darden-project-management/home/welcome

 

 

ヴァージニア大学のYael先生の講座。若い?

こちらはマーガレット先生と違って動画が主体。(ただしやっぱり日本語字幕はない)

内容は、個人的にはマーガレット先生の講座よりも面白かった。範囲がスコープ・スケジュール・リスクマネジメントと進捗管理など幅広かったことに加えて、クリティカルパスの特定など演習も工夫があった。ただ、やはり全体的に教科書チックというか現場のノウハウの紹介はあまりなかった。

 

以上です

個人的にはYael先生の講座のほうが面白く感じたなぁ~。でも、この内容だったら普通にプロジェクトマネジメントの本を読んでたほうが勉強になったかもしれない。

スケジュール管理を模索する

 仕事でのスケジュール管理で右往左往しているのでまとめる。メーカーで設備の仕事をしているんだけれど、仕事のPCには基本的にwindows標準のソフト+ワード、エクセル、パワポくらいしかインストールされてない。CADソフトなど、どうしても仕事で必要なソフトは、情報システム部に陳情して使わせてもらっている。

 

こういう環境だと仕事でのスケジュール管理が困難だ。これまで試した例を羅列する。

 

・エクセルでガントチャート

 セルにタスク名と開始日・終了日をそれぞれ記入し、方眼セルを塗りつぶしてバーとして表現したものだが、このチャートを作るだけで労力が相当かかる(いちいちセルを手動で塗りつぶしていたので)。なので修正・更新が必要になったときにもう一度チャートを再作成する気力が沸かず、そのまま放置。

 修正・更新されない(=最新版でない)スケジュールに存在価値はなく、むしろこのファイルを見た第三者に誤解を与える分有害である。

 

 その後、バーの表現をセルの塗り潰しではなく”◆”の連続に変更した(◆はif文で自動に生成される)ため作成の労力は下がったが、結局面倒になって再び放置。

 

結局、エクセルでのガントチャートではスケジュール「作成」はできても(修正・更新を実施する)スケジュール「管理」はできないと結論

 

・エクセルでバーンダウンチャート

 次にエクセルでバーンダウンチャートを試した。

バーンダウンチャートの概要 | Backlogを使いこなそう | Backlog [バックログ]

バーンダウンチャートはガントチャートよりも修正・更新がずっと楽なのでスケジュール管理は苦じゃなかった。

 ただ、プロジェクト実施中は想定外のタスクが随時発生した。タスク増加量がタスク消化量を上回っていた時期もあった。結果、仕事はしているにも関わらず、残タスク量が減らないバーンダウンチャートが出来上がり、モチベーションを大いに下げることとなった。

 

 バーンダウンチャートは修正・更新は容易であるが、(修正の多くが追加タスク発生を意味することを考えると)往々にして「仕事はしているのにバーンダウンチャート上では何一つ進んでいない」という状態になり、使用していてげんなりする。

 

・エクセルでバーンアップチャート

 次に、インターネットでバーンアップチャートなるものがあることを見つけ、バーンダウンの代わりに使ってみた。

河西 高明 BLOG: ガントチャートを捨てろ(3) バーンダウンチャートとバーンアップチャートを併記する

 バーンアップはバーンダウンチャートの弱点であった「見かけのタスク進捗ゼロ」が避けられる点は良かった。修正・更新の手間もバーンダウン同様少なくすんだ。

 

 ただ、これはバーンダウンにも当てはまることだが、このチャートだけではどのタスクをいつ始めるかがわからないため、仕事の段取りに繋がらなかった。そもそもスケジュール管理する目的って何だっけ?と改めて考えさせられる羽目になった。結局、バーンアップチャートは手軽に作成できるが、得られる情報があまりにも少なく、このチャートだけでのスケジュール管理は無理があると結論した。

 

・結局……

 一番上手くスケジュール管理できたのは、A4用紙に手書きでアローダイアグラムを書いたものでした。小さな修正・更新は付箋や注釈でなんとかなった。一から書き直してもそう労力もかからなかった。