システムとモデリング

modelica, Julia, Design Structure Matrix, SysML, 他モデリング全般について。

最近読んだ本のまとめ

ブログを更新するのが久々になってしまいました。 DSMのパッケージを作成して以降、しばらくインプットに専念していました。 主にシステム関係の本を読んでいましたので、軽く紹介していきたいと思います。

組込みエンジニアの教科書

組込みエンジニアの教科書

組込みエンジニアの教科書

組込みシステムについてほとんど知識がなかったのと、最近出版されてTwitterAmazonでも好評だったので購入しました。教科書と自称するだけあって広く浅くな内容になっており、知識を大掴みするのに適した本でした。ただ、知識としては表層に触れているだけですので、各論に関しては別の参考書にあたった方が良さそうです。

鉄道システムインテグレーター-海外鉄道プロジェクトのための技術と人材-

最近出版された本ですが個人的にはかなり当たりと思いました。システムインテグレーションについて書かれた和書は殆ど存在しない昨今ですので、鉄道はまったくわかりませんが購入しました。

内容に関しては、まずシステムズエンジニアリング的な単語は殆ど出てこず、海外でのプロジェクトマネジメント+鉄道技術といった内容でした。なので期待した内容とは少し違ったのですが、鉄道技術について日本と世界の技術を比較することで私自身の多くの誤解が解け大変有意義な内容でした。

例えば私は日本の鉄道技術は世界一だと思い込んでいたのですが、それは技術ではなく現場のオペレーションに支えられていたこと。また日本の鉄道技術には共通規格が存在せず、そのため海外に技術を輸出する際の大きな障壁になっていることなど、他の業界でもよく聞く話ですが鉄道業界も同じなのだと感慨深く読んでおりました。

下記書籍に内容としては似ているかもしれません。

システムデザイン・マネジメントとは何か

システムデザイン・マネジメントとは何か

システムデザイン・マネジメントとは何か

慶応義塾大学のSDM研究科の本です。システムズエンジニアリング関係の用語を見開き1ページで解説しているのは、関連書籍が皆無な中で大変有用でした。ただ、どちらかというとシステムズエンジニアリングの本というより、慶応SDM研究科の紹介のような内容になっていますので、システムズエンジニアリングを勉強する目的であれば特に購入する必要はないなと感じました。もちろんSDMに入学する予定の方は必読です。

長くなったので複数回に分けたいと思います。 今回はここまでにします。